マイカーローンは、繰り上げ返済をすると、余計に利息を支払う必要がありませんので、その分、利息の節約をすることができます。しかし、お得だからと言ってよくよく調べずに利用すると足元をすくわれてしまう可能性があります。また、個人で行おうとした場合、アドオン方式のマイカーローンでは計算が難しいので計算で挫折する可能性があります。今回は繰り上げ返済とアドオン方式について紹介をします。
繰り上げ返済は、相談をしてから
繰り上げ返済を利用する場合、まずはマイカーローンを組んでいる金融機関と相談をすることが重要です。マイカーローンに関しては、住宅ローンとは異なり、一部繰り上げ返済を認めていないケースがあります。
そのため、マイカーローンは基本的には全額一括返済になりますので、まずはここに注意をする必要があります。そして、大きな問題となるのが利息の計算です。
マイカーローンの返済は毎月、利息+元本となっています。つまり、単純に引き算をしてローン残高を割り出して、繰り上げ返済を選択した場合、ローン残高が思った以上に残っているということがあるのです。
そのため、いざ返済の段になって想像以上の出費が出る可能性があります。この返済シミュレーションを間違いなく行うためには、マイカーローンを組んでいる金融機関と話し合うことが重要になります。
特に、アドオン方式の場合、この利息計算が難しいので、個人で行った場合、間違う可能性が高くなります。
アドオン方式とは?
このアドオン方式ですが、ディーラーローンや信販系のローン会社で、マイカーローンを組んだ場合によく使用される返済方法です。
アドオン方式は、元金均等返済と似ているのですが、最初に利息の総額を元本に加えてから、分割回数で割り算出をします。そのため、毎月の返済額は同額なのですが、最初に契約した分割回数で返済することを前提として金利計算をしています。
そのため、一括で繰り上げ返済をすると戻し利息として、返金を受けることができるのですが、この戻し利息の計算が複雑な計算なのです。
78(しちはち)分法と呼ばれる複雑な計算方法なので、金融機関の人間ではない、素人の方が、この計算をするのは困難を極めます。そのため、アドオン方式でローンを組んだ場合、自身での計算は諦めて金融機関に計算をしてもらわないと、はっきり言って金利の計算は難しいといえます。
また、アドオン方式の場合、最初から利息を計算して支払い回数を計算しているので、返済期間が進んでも、支払いにおける元本と利息の割合というのは変わりがありません。そのため、アドオン方式の場合、一部繰り上げ返済をしても利息軽減というメリットはありません。
アドオン方式の場合は、早期返済を考えるより、返済方法の異なるローンへの借り換えを考えるなどした方が有利になるケースも存在します。
まとめ
繰り上げ返済をする際に、アドオン方式を採用している金融機関があります。
アドオン方式とは、最初に返済金額に対して利息を計算し、支払い回数で割るという計算をしています。そのため、一括返済をした場合、戻し利息として返金があります。しかし、この戻し利息の計算方法が難しいので個人で計算をするのは避けた方がいいでしょう。
また、支払いが進んでも元本と利息の割合は変わりませんので、繰り上げ返済をしてもそこまでメリットがありません。